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第5回東長崎エコタウン研究会が開催される(3/29)

 「東長崎エコタウン研究会」が3月29日(月)、グリーンヒルキャンパスで一般来場者、学生、教職員約40名の参加のもと開催された。
 この研究会は、本学のユニークで先進的な研究成果を広く理解していただくとともに、本学が立地している東長崎地区への貢献、地域発展を考えていこうと発足し、今回で5回目の開催。
 会では地域社会との連携をテーマにした映像技術と低炭素社会実現などをテーマに3件の発表があった。

 はじめに池末純一教授が、「長崎水辺の映像祭」の概要と発足から今日までの過程を説明。運営に携わった本学学生のボランティア協力や、映像祭で入賞した学生の作品を紹介した。
 また、今春卒業した学生が制作したシーサイドキャンパス人間環境学科棟(21号館)の前身の「長崎水族館」を再現した三次元CG作品を披露した。制作した濱田彰吾君と洲加本大輔君は、現在では当時の建物を映像で見ることはできない、今回CGによって再現した。建物や照明・池・芝生などの質感の表現に苦慮した、と説明した。

 蒲原新一講師は、地球温暖化対策で市民参加による持続可能な社会を、循環型社会・環境共生型社会・低炭素社会から構成されていることを解説。産業革命以降化石燃料の使用が増えCO2排出量が増加している実情を大人の消費カロリーで江戸時代、終戦後、現代と比較し、現代社会は人が動かず自動車や電化製品等に頼って生活していることを数値データとともに説明した。CO2排出量を増やさないで発展するためには、社会の変革と人々の意識の改革、将来ビジョンをイメージすることが重要と提言した。
 他にも長崎市、南島原市、インドネシア・ジャカルタ市で実際に環境教育・活動を進めた取り組みを紹介し、最後に長崎市が4月から開始する「地球温暖化対策・市民ネットワーク」への積極的な参加を呼びかけた。

 長崎市商工部の酒井国隆氏は、長崎市の経済成長を図る戦略について、三つの基本方針「産業の競争力再生」「産業間の融合・連携」「地域内の経済循環」を軸に中小企業支援策について詳しく解説。経営支援の窓口となる「中小企業サポートセンター」の概要をものづくり支援や産学連携・創業支援、販路開拓の各事業とともに説明、大学が持つノウハウを長崎の産業に繋げていきたいと語った。

 会場からの質問で長崎水族館のCG再現について、現在では見ることができない建物を映像化して復元する今回の取り組みを評価する意見があり、長崎市の観光施設や教会などを映像化し観光案内に役立ることの可能性について建設的な意見が交わされた。


「第5回 東長崎エコタウン研究会」

■研究発表
1.「デジタル映像情報の発信による長崎の活性化」
  ~「長崎水辺の映像祭」や長崎水族館の三次元CG映像~
  情報学部 知能情報学科 池末 純一 教授

2.「市民参加による持続可能な社会像の構築について」
  環境・建築学部 人間環境学科 蒲原 新一 講師

3.「長崎市の中小企業施策について」
  長崎市商工部 産業振興課 課長 酒井 国隆 氏

池末教授の発表

池末教授の発表

長崎水族館のCG映像を制作した濱田君(左)と洲加本君(右)

長崎水族館のCG映像を制作した濱田君(左)と洲加本君(右)

蒲原講師の発表

蒲原講師の発表

酒井氏の発表

酒井氏の発表

研究会の様子

研究会の様子