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建築学科住居デザインコース開設記念講演会『住居デザインの新たな展望』を開催(5/29)

 2011年4月、環境・建築学部建築学科に住居デザインコースが開設されるのを記念し、講演会『住居デザインの新たな展望』が、5月29日(土)長崎県美術館ホールにて、一般来場者、学生、教職員を含め約100名の参加で開催された(本学建築学科と(社)日本建築学会長崎支所との共催)。
 本学建築学科客員教授で「町田ひろ子インテリアコーディネーターアカデミー」校長の町田ひろ子氏が『超高齢社会に向けて“元気で美しく暮らす住まい”』と題して基調講演を行った。

 町田氏は日本で初めて「インテリアコーディネーター」を提唱、海外でのインテリアコーディネイト経験も含め国内外で数々の実績を残している。
 講演では超高齢社会における住宅およびインテリア設計の基本を来場者とともにゲーム形式でわかり易く人間工学について解説。家具の配置を例に挙げ、生活者の立場や目線に立った使い易さとこれからは住み心地が大切と強調。
 将来のバリアフリーに配慮されたマンションや一戸建ての住宅の事例を、パワーポイントを使用し改造前と改造後の平面図を比較し説明した。また、手摺りをつけ段差をなくすことだけがバリアフリーでないことも強調。高齢者の生活動線を配慮しオープンスペースなど明るい開放感や、家族のコミュニケーションを大切にするデザインが大事と話した。
 更に、元気で美しく生きる住まいには、洋風建築が主流となっている現在の住宅に対し、健康や環境を考えると、日本古来の伝統家屋の土間や囲炉裏など、家族が中心となるスペースや動線がもともと備わっていることについて触れ、見直すべきこと、学ぶことが沢山あると再評価した。

 続いての対談では、伴丈正志建築学科教授が司会を務め、『住居・インテリアデザインの可能性』と題して、暮らしを考えたインテリアコーディネイトの観点からライフスタイルを見直すことについて進行。家族間のコミュニケーション設計、正月や節句、誕生日等の家庭行事、四季の暮らし方など、家族の絆や文化的な豊かさとインテリアデザインから拡がる家庭の活性化及び可能性について、欧米の住文化を比較しながら活発に意見交換した。


□建築学科住居デザインコース開設記念 講演会
『住居デザインの新たな展望』

◇ 基調講演  『超高齢社会に向けて“元気で美しく暮らす住まい”』
  講演者:町田ひろ子 氏
   (本学建築学科客員教授、町田ひろ子インテリアコーディネーターアカデミー校長)

◇対談  『住居・インテリアデザインの可能性』
 町田ひろ子 氏
 村田 明久 環境・建築学部建築学科教授
 ブライアン・バークガフニ 環境・建築学部長
 (司会) 伴丈 正志 環境・建築学部建築学科教授


□長崎総合科学大学 環境・建築学部 建築学科
http://www.arch.nias.ac.jp/main/top.html

公開講演会の様子

公開講演会の様子

基調講演する町田ひろ子氏

基調講演する町田ひろ子氏

基調講演の様子 『超高齢社会に向けて“元気で美しく暮らす住まい”』

基調講演の様子 『超高齢社会に向けて“元気で美しく暮らす住まい”』