建学の精神・大学の理念
「建学の精神」の改新と「大学の理念」の創定について
本学園の「建学の精神」は、昭和17年本学の創設者川南工業株式会社川南豊作社長によって発表された「川南高等造船学校創立趣意書」に由来するところであります。その設立意図は当時国家の存亡をかけた戦時の国策遂行のための造船技術者の養成にありましたが、同時にそこに示された理念はより普遍的な人間尊重の大意と教育・研究開発への熱情に充ちたものでありました。具体的には、1.自己の確立、2.ものつくりとしての実行力、3.ものまねでない新技術の開発力、4.世界的視野の保持等を説き示すもので、これらは今日的な観点からしてもなお指標としての意義と輝きを失うものではありません。
その後、敗戦のときからようやく60年を経て、その間に本学も短期大学への移行、4年制大学への昇格、学部・学科・大学院の増設・改編と校名変更、付置研究所及び附属高校の設置等をともなって、長崎総合科学大学として発展して参りました。 しかし他方、科学技術の不断の進展と革新、高度情報化社会への推移、地球的規模での環境問題の増大、少子・高齢化社会の到来、 経済的環境の変遷など大きな時代背景の変化変容の中にある学園経営は、少数適正な規模の堅持を図りながら、教育・研究のさらなる質的向上・充実をめざすべく、まさに「止揚」の時にあると考えられます。
そこでその第一歩として本理事会は、戦後60年、4年制大学への移行40周年の節目に当り、以上を踏まえて改めて本学の「建学の精神」の表現の現代化をこころみると共に、併せて「大学の理念」を掲示し、その周知を図ろうとするものであります。 すなわち上記創立趣意書にみられた先駆的な思念を「建学の精神」として下掲の4つの四字成語に要約改新し、また「大学の理念」としては本学の歴史的な歩みの中で伝承されてきた古代ギリシャの先哲ヒポクラテスの言葉をここにあらためて師表として掲げるものであります。
建学の精神- 自律自彊(じりつじきょう)
- 実学実践(じつがくじっせん)
- 創意創新(そういそうしん)
- 宇内和親(うだいわしん)
- 人類愛の存するところ 技術への愛もまた存する
学校法人 長崎総合科学大学 理事会