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長崎総合科学大学第2回公開講演会『わが国の航空宇宙開発』を開催(10/7・8)

 2010年度第2回公開講演会『わが国の航空宇宙開発』が10月7日(木)・8日(金)の両日、グリーンヒルキャンパス17号館講義室にて、学生、教職員を含め述べ100名の参加で開催した。
 JAXA宇宙航空研究開発機構で活躍されている4名の研究者を講師に招き、航空機材料の研究と新素材の開発、宇宙開発の現状に至るまでの幅広い内容の講演会となった。

 はじめに岩堀氏は、JAXAの活動及び概要を紹介し、飛行機の飛ぶ仕組みと機体の材料条件を解説。安全性や強度、耐久性で、飛行機の複合材料として使用が高まっている炭素繊維強化プラスチック(CFRP)について製造方法や使用事例を紹介した。更にCFRPの特性と強度を実験結果に基づき詳しく解説しCFRPが使用されている最新型の飛行機写真を紹介した。

 石川氏は、織物複合材開発についての歴史を遡り、現在までの研究を発表した。織物複合材からCFRPに至るまでの多種多様な試験結果とその検証を、写真や解析データを元に発表した。また、海外の航空機メーカーとの共同開発のエピソードも披露した。

 永尾氏は、航空機産業の実情を、運航台数や生産規模、市場の概況から紹介。また、国産飛行機の歴史を振り返り、各機体の特徴を話した。飛行機に使用されている複合材の適用部位について触れ、旅客機から軍用機まで図解を元に解説した。今後の課題として、複合材の「低コスト化製造方法の開発」「高性能化」を挙げ、これからの研究へ意欲を見せた。

 星氏は、宇宙にまつわる世界と日本の歴史を紹介し、人類がこれまで歩んできた宇宙開発の足跡を辿った。ロケットやスペースシャトル、人工衛星、宇宙ステーション、宇宙飛行士、宇宙での生活の様子や、宇宙食、小惑星探査機「はやぶさ」に至るまで、宇宙開発のエピソードをそれぞれわかりやすく解説した。会場の参加者は滅多に聞くことができない話に興味深く耳を傾けていた。
(星氏は本学OBで、工学部船舶工学科/大学院工学研究科博士課程出身)


●長崎総合科学大学 第2回公開講演会
『わが国の航空宇宙開発』

10月7日の講演
☆「航空宇宙分野の先進複合材料」
  宇宙航空研究開発機構 研究開発本部主幹研究員
    岩堀 豊 氏

☆「複合材研究の回顧と今後の目指す方向への提言」
  宇宙航空研究開発機構 理事
    石川 隆司 氏

10月8日の講演
☆「わが国の航空機開発の現状と今後の展望」
  宇宙航空研究開発機構 研究開発本部グループ長
    永尾 陽典 氏

☆「宇宙開発について」
  宇宙航空研究開発機構 研究開発本部研究員
    星 光 氏


◇公開講演会
http://nias.jp/public/

◇工学部機械工学科
http://www.mech.nias.ac.jp/mechtop.htm

◇宇宙航空研究開発機構
http://www.jaxa.jp/

講演する岩堀氏(左)と石川氏(右)

講演する岩堀氏(左)と石川氏(右)

講演会の様子

講演会の様子

講演する永尾氏(左)と星氏(右)

講演する永尾氏(左)と星氏(右)

会場の様子

会場の様子