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「里海・里山再発見シンポジウム」で繁宮悠介人間環境学科講師が基調講演を行う(1/30)

 里海・里山や水産業・農業の大切さについて考えようと、「里海・里山再発見シンポジウム」が1月30日(日)、長崎市の主催で本学シーサイドキャンパス講義室において開催され、一般市民や水産関係者、学生含め約50人が参加した。
 はじめに基調講演を、繁宮悠介環境・建築学部人間環境学科講師が「食べ物だけじゃない!里海・里山がもたらす豊かな恵み」と題し、里海・里山についてその特徴を田畑や雑木林等の機能を例にあげ、人間と生物が共存している優れた生態系であることを解説した。
 食物を育て収穫し、自然の物を利用した道具を作ったりすることの喜びや楽しさは、子供や大人にとっても、食や環境への意識向上が見られると説明。子供たちを森で開放的に教育するデンマークの「森の幼稚園」の概要を説明し、自然がもたらす効果は人の癒しや成長にも効果的に影響していることを話した。
 人工的に植林された植林地は現在の里山とし、市民が木材を使って楽しみ、利用推進することで間伐が進み森林機能が向上すると考えられていることを明かし、身近にある海や山に関わって多くの人々に自然の素晴らしさ、里海・里山の大切さを伝えてもらいたいと呼びかけた。

 続いて、長崎市の姉妹都市である中国福州市から長崎市水産センターにおいて水産技術を研修している国際研修員の講演や、長崎市水産センター、農林行政についての概要や研究と取り組みについて講演があった。

 最後に、発表者全員でディスカッションし、里海・里山の大切さや高齢者の活動参加、一次産業の後継者育成について会場が一体になって考えた。

 また、講演を挟み中国の楽器「二胡」による演奏も行われ、温かい音色が会場を包み込んだ。更に会場前ロビーでは、水産センターで養殖されているマダイ、クルマエビ、ヒラメ、アワビ他の展示もあった。


「里海・里山再発見シンポジウム」

1.基調講演
 「食べ物だけじゃない!里海・里山がもたらす豊かな恵み」
   繁宮悠介 環境・建築学部人間環境学科講師

2.長崎市と福州市との水産交流
 「中国福州市の水産業について」
   游 小艇 中国福州市海洋与漁業技術センター技師
 「長崎市と中国福州市との水産交流について」
   富永真一 長崎市水産センター技師

3. 里海・里山の豊かな恵み
 「長崎の海の豊かな恵み」中村拓朗 長崎ペンギン水族館
 「大中尾棚田の恵みとつながる力」松寺美和子 長崎市農業振興課主事
 「あぐりの丘のこれまでとこれから」田中通孝 長崎市農林整備課長
 「長崎の食の推進」池田尚己 長崎市ながさきの食推進室長


○環境・建築学部人間環境学科
http://www.he.nias.ac.jp/

○長崎市/ながさきおさかなウェブ
http://www1.city.nagasaki.nagasaki.jp/sakana/suisan/index06.html

○長崎市/ながさきのうりんウェブ
http://www1.city.nagasaki.nagasaki.jp/nogyo/index.html

講演会の様子

講演会の様子

基調講演する繁宮講師

基調講演する繁宮講師

ディスカッションの様子

ディスカッションの様子

二胡の演奏

二胡の演奏

水産センターで養殖している魚や貝が展示された

水産センターで養殖している魚や貝が展示された