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長崎総合科学大学第4回公開講演会『日本の宇宙技術-使う宇宙、暮らす宇宙』を開催(12/4)

 長崎総合科学大学第4回公開講演会『日本の宇宙技術-使う宇宙、暮らす宇宙』が12月4日(日)、シーサイドキャンパスにて、一般来場者、学生、教職員約210名の参加で開催された。

 開会に先立ち本学工学部機械工学科主任の高允宝教授が、大学とJAXAとの研究交流を説明、その中で今回の『はやぶさ帰還カプセル展』実現に至った経緯と、開催半ばまで尽力され急逝された故渡邊栄一教授の功績を紹介した。高教授は「これからの宇宙開発の夢を心ときめかせて聞いていただきたい」と開会の挨拶を述べた。

 JAXA宇宙航空研究開発機構の坂下哲也氏が、はじめに宇宙開発と宇宙、宇宙とはどういうものかと、全般的にわかり易く写真を交えながら解説。宇宙空間の広さや距離、太陽系の大きさ、無重力、宇宙飛行士の日常など、宇宙の定義や概要を身近なものに例えて説明した。
 人工衛星について通信や気象観測など用途毎にJAXAが打ち上げた衛星を紹介、地形や表面温度を測定することにより、防災対策や漁場の選定などへ利用される可能性を示唆した。
 世界各国が参加している国際宇宙ステーションについても、日本人宇宙飛行士の様子とともに全容を説明。日本の宇宙実験棟「きぼう」での実験成果が示され、無重力空間でのたんぱく質の構造データの分析により、筋ジストロフィーやアルツハイマーなどへの効果が期待されていることと、新薬の開発研究が進められていることが明かされた。
 また、国際宇宙ステーションへ物資を運ぶ輸送機(HTV)「こうのとり」の概要について、開発に携わった経験を持つ坂下氏ご自身が、その用途や特徴、仕組みを詳しく解説した。

 講演終了後の質疑応答でも、JAXAの有人宇宙計画や、はやぶさ・こうのとり、開発費用など熱のこもった質問が相次いだ。

 講演会場はもうひとつサテライト会場も用意していたが、両方とも満席で立ち見が出るほど盛況で、坂下氏が話す内容と映し出された映像を見て、訪れた来場者は普段機会が少ない宇宙の話に触れて満足した様子だった。


★長崎総合科学大学 第4回公開講演会
『日本の宇宙技術-使う宇宙、暮らす宇宙』
 講師:宇宙航空研究開発機構広報部(元HTV開発担当) 坂下 哲也 氏



☆公開講演会
http://nias.jp/public/

☆工学部機械工学科
http://www.mech.nias.ac.jp/mechtop.htm

☆JAXA宇宙航空研究開発機構
http://www.jaxa.jp/

☆『小惑星探査機はやぶさ帰還カプセル展』が盛況に開催される
/cgi-bin/news/news_view.cgi?KEY=1611

☆“長崎で語り合う、これからの宇宙開発” 『第69回JAXAタウンミーティング』in長崎を開催
/cgi-bin/news/news_view.cgi?KEY=1614

講師の坂下哲也氏

講師の坂下哲也氏

講演会場の様子

講演会場の様子

宇宙についてわかり易く講演する坂下氏

宇宙についてわかり易く講演する坂下氏

熱心に耳を傾ける来場者

熱心に耳を傾ける来場者