この講演会は広く外部に無料で開かれた、本学の地域貢献の一つとして知られています。今年のテーマは「サイバーリアリティ〜電脳と5Gが世界を変える！〜」。12月1日（日）に長崎市のサンプリエールを会場として、3つの講演で開催されました。

「プレイステーションの開発とサイバーワールド」と題した講演は、ソニー・コンピュータエンタテインメントの元取締役副社長で、現在、（株）プライムクリエイト代表取締役社長の三浦和夫氏。23年間のプレイステーションの開発を通してコンピュータやグラフィックエンジン、さらにネットワークテクノロジーをベースにした技術とその先のサイバーワールドの可能性をご紹介いただきました。

「社会を豊かにする5G世界とクアルコムの役割」と題した講演では、クアルコムジャパン合同会社の代表社長須永順子氏。5Gは、高速・大容量ブロードバンド、高信頼性・低遅延通信、より多くのモノがつながる大規模IoTという先進的な通信を可能にし、スマートフォンやデータ通信機器にとどまらず、あらゆる産業の基盤になる技術です。世界の無線通信の進化を実現してきたクアルコムの5G時代の取組みについて紹介していただきました。

さらに本学から「IoT時代のパワーエレクトロニクス」と題して、黒川不二雄 特命・学術教授。パワーエレクトロニクス技術の結晶である電源には、インターネットからの情報を受けてエネルギーを制御したり，回路情報を送信するのに適したディジタル制御方式を通して、今後のパワーエレクトロニクスの方向性についてお話しいただきました。

【講演内容】

• 基調講演１　「プレイステーションの開発とサイバーワールド」 
  ソニー・コンピュータエンタテインメント　元取締役副社長 三浦和夫 氏
• 基調講演2　「社会を豊かにする5G世界とクアルコムの役割」
  クアルコムジャパン合同会社　代表社長　須永順子 氏
• 講　　演　　「IoT時代のパワーエレクトロニクス」
  長崎総合科学大学　特命・学術教授 黒川不二雄 氏
  
  
• 日時：2019年12月1日（日曜日）　13時～16時
• 場所：サンプリエール　（長崎市元船町2番4号）
• 対象：高校生，高校の先生、一般の方
• 入場料：無料
• 参加申し込み：こちらから（クリック！）
  参加申込み受付中です。また当日参加も可能です。皆様のお出でをお待ちしています。
• 主催：長崎総合科学大学　新技術創成研究所
  共催：IEEE PELS Fukuoka Chapter
  後援：長崎県、長崎県教育委員会、一般社団法人 長崎県情報産業協会
• お問合せ先　・長崎総合科学大学 大学院事務室　Tel;095-838-3118、095-838-5104　 または入試課　Tel;095-838-5312

【講師紹介】

基調講演1 

ソニー・コンピュータエンターテインメント
元取締役副社長　三浦 和夫

Profile
1982年にソニー株式会社入社、Portable CD Player、CDラジカセを設計、1995年より株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント（現：Sony Interactive Entertainm ent LLC）にてプレイステーションシリーズの開発及び設計責任者として従事。2012年 同社取締役、2014年同社取締役副社長、2017年ソニー株式会社執行役員を経て、2019年3月よりA.L.I. Technologies 社外取締役。株式会社プライムクリエイト 代表取締役社長。

Abstract
1970年代に本格的に広まり始めたビデオゲームは今やゲームコンソール上はもとよりスマホ上やeスポーツなど爆発的な広がり、そして多様性を持った進化を遂げています。みなさんを楽しくワクワクさせるビデオゲーム。本講演においてはこれまでのプレイステーションの開発を通してのコンピューターやネットワークテクノロジーをベースとした進化そしてその先のサイバーワールドの可能性をご紹介します。

基調講演2

クアルコムジャパン合同会社
代表社長　須永 順子

Profile
1993年、NEC入社、デジタル信号処理・PDC/GSMベースバンドLSIのソフトウェア開発、北米向け携帯電話チップセットの製品・事業開発に従事。 1997年、クアルコム入社、Qualcomm CDMA Technologies(QCT)部門にて無線通信用半導体製品の企画・マーケテイング、ビジネス開発に従事。2016年6月より副社長として国内の事業運営を統括、複数地域間の技術マーケテイング、通信事業者との事業開発の調整を担当。2018年4月より現職。

Abstract
“5G is the new electricity(5Gは新しい電気)”、クアルコムCEOスティーブ・モレンコフが2017年のCESでの基調講演で5Gをどのように見ているかを説明した言葉です。
19世紀後半、電気が実用化され、エネルギー源としての多才さにより、ほとんど無制限の用途が生まれました。結果、電気は当たり前のものとしてどこにでもあり、あらゆる社会活動は電気があることが前提になっています。
5Gは、高速・大容量ブロードバンド、高信頼性・低遅延通信、より多くのモノがつながる大規模IoTという先進的な通信を可能にし、電気と同じように、どこにでもあり、使いやすく、スマートフォンやデータ通信機器にとどまらず、あらゆる産業の基盤になる技術です。
この講演では、30年以上に渡って世界の無線通信の進化を実現してきたクアルコムが私達の社会を5G時代にリードする為の取組みを紹介します。