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公開講演会「若者を魅了する造船産業の未来像」終わる(10/18)

10月18日(土)、長崎原爆資料館ホールにおいて「若者を魅了する造船産業の未来像」をテーマに工学部船舶工学科が公開講演会を開催した。
会場には地元の高校生や、造船に携わる方々が参加し、会場を埋め尽くした。招かれた講師が産学官それぞれの立場から講演され、参加者も講演に聞き入り、地元の主要産業であ
る「造船」の未来について考えた。

基調講演に国土交通省海事局船舶産業課長の瀬部充一氏が「海を拓く造船産業」と題して、船の役割、造船産業の歩み、現状、時代の要請と今後の課題について述べ、長崎県産業労働部理事の上村昌博氏が「私達の未来 ~長崎県新産業創造構想と造船・海洋産業~」と題して、長崎県の産業構造、現状、将来への方向性と今後の課題が述べられた。

パネルディスカッションでは、本学常務理事、船舶工学科教授の慎 燦益がコーディネーターとなり、それぞれのパネラーがテーマに沿って講演した。
■三菱重工業長崎造船所副所長の橋本州史氏は「造船業を支える高度技術の魅力」と題して、自社紹介、最新の研究成果の状況、3D情報を活用した高精度ものづくりへの挑戦と今後の造船を支える高度技術への期待を述べた。
■大島造船所取締役副工場長(兼)設計部長(兼)技術開発PJTチーム長の野中眞治氏は「でっかいロマンだ! 船作り」と題して、自社紹介と大型貨物船の建造の様子を紹介した。
■渡辺造船所代表取締役社長の渡邉悦治氏は自社紹介、若者を魅了する造船産業について述べた。
■長崎県立長崎工業高等学校校長の森岡義幸氏は高校改革と現状、高校生の進路状況と企業への期待を述べた。
■本学理事、特任教授、九州大学名誉教授の貴島勝郎は造船産業の現状、対策、大学教育における対応、造船業の必要性について述べた。

最後に慎より、「造船産業は他の産業には見られない、非常に巨大な構造物を作る」「そのためには高度な技術が必要である」「造船は儲けかたがうまくない。若者は儲けも考えながら技術力を伸ばしていく必要がある」「会場に高校生、大学生が来ているが、ここでの「未来」とは君たちのことである。これからの日本の造船を支えるのは、この会場に来ている人達の中から出てくるという認識を持ってほしい」「インターンシップなどを通して、造船産業をわかってほしい。造船へ進む道を勉強してほしい。ものづくりのセンス、工学的センスを磨いてほしい」「産業界の将来の予測もあるが、若者自身の力量がどう変わっていくのかも胸にしまい、基礎力を蓄えるために勉強をしっかりやってほしい」「これから新しい造船、新しい船の開発に向かって、お互いに知恵を絞っていきましょう」と講演をまとめた。

写真 左:上村氏、右:瀬部氏

写真 左:上村氏、右:瀬部氏

講演の様子。会場は立見もでる盛況

講演の様子。会場は立見もでる盛況

写真 左:橋本氏、右:野中氏

写真 左:橋本氏、右:野中氏

写真 左:渡邉氏、右:森岡氏

写真 左:渡邉氏、右:森岡氏

写真 左:慎教授、右:貴島教授

写真 左:慎教授、右:貴島教授