「東長崎エコタウン研究会」が1月27日(水)、グリーンヒルキャンパスで一般来場者、学生、教職員約30名の参加のもと開催された。
この研究会は、本学のユニークで先進的な研究成果を広く理解していただくとともに、本学が立地している東長崎地区への貢献、地域発展を考えていこうと発足され、今回で3回目の開催。
会では身近になっているリチウムイオン電池と燃料電池、および被爆記録映像をテーマに3件の発表があった。
はじめに山邊時雄教授が、携帯電話に利用されているリチウムイオン電池の構造や仕組み、開発の歩みや放電特性を化学式・図形を用いて解説した。
今後普及が進む電気自動車への利用を例に挙げ、リチウムイオン電池をCO2削減やスマートグリッド(次世代電力送電網)と組み合わせ、更には街づくりに発展させる可能性について発表があった。
次に田中僚助教が、水素と酸素を反応させて発電する燃料電池について、実用化されているが高価である現状を話し、その構造と、高価な要因は触媒に白金が使用されていることを解説した。研究では化学反応を起こす触媒層の役割と従来の工法を見直し、触媒層をドット化することにより白金使用料を軽減し、発電効率が良くなる燃料電池の開発について発表した。
また、触媒にナノカーボン(キシレン樹脂)を混合し、さらに白金使用を抑えた触媒層の開発も紹介し、燃料電池の低価格化への取り組みについて発表した。
最後に大矢正人教授が、長崎原爆資料館が保管している被爆後の長崎市内を撮影した16ミリフィルムをハイビジョン映像にデジタル処理化する取り組みを説明。経年による色の劣化を復元する技術や課程を解説した。
実際にデジタル化した映像が映写され、被災した長崎の街の様子が映し出された。この映像の中で、米軍調査団でありながらカメラマンが日本人であることが判りその経緯を紹介した。
今後は被爆者の方に協力してもらい撮影日時や場所を特定し、その映像と現在の映像を重ね、後世に残す資料とする考えを示した。
「第3回 東長崎エコタウン研究会」
■研究発表
1.「リチウムイオン電池の現状と将来」
工学部電気電子工学科 山邊時雄 教授
2.「燃料電池の高性能化へ向けた研究」
工学部電気電子工学科 田中僚 助教
3.「長崎原爆記録フィルムのデジタル化と被爆の実相を『社会的記憶』にするための研究」
工学部電気電子工学科 大矢正人 教授
この研究会は、本学のユニークで先進的な研究成果を広く理解していただくとともに、本学が立地している東長崎地区への貢献、地域発展を考えていこうと発足され、今回で3回目の開催。
会では身近になっているリチウムイオン電池と燃料電池、および被爆記録映像をテーマに3件の発表があった。
はじめに山邊時雄教授が、携帯電話に利用されているリチウムイオン電池の構造や仕組み、開発の歩みや放電特性を化学式・図形を用いて解説した。
今後普及が進む電気自動車への利用を例に挙げ、リチウムイオン電池をCO2削減やスマートグリッド(次世代電力送電網)と組み合わせ、更には街づくりに発展させる可能性について発表があった。
次に田中僚助教が、水素と酸素を反応させて発電する燃料電池について、実用化されているが高価である現状を話し、その構造と、高価な要因は触媒に白金が使用されていることを解説した。研究では化学反応を起こす触媒層の役割と従来の工法を見直し、触媒層をドット化することにより白金使用料を軽減し、発電効率が良くなる燃料電池の開発について発表した。
また、触媒にナノカーボン(キシレン樹脂)を混合し、さらに白金使用を抑えた触媒層の開発も紹介し、燃料電池の低価格化への取り組みについて発表した。
最後に大矢正人教授が、長崎原爆資料館が保管している被爆後の長崎市内を撮影した16ミリフィルムをハイビジョン映像にデジタル処理化する取り組みを説明。経年による色の劣化を復元する技術や課程を解説した。
実際にデジタル化した映像が映写され、被災した長崎の街の様子が映し出された。この映像の中で、米軍調査団でありながらカメラマンが日本人であることが判りその経緯を紹介した。
今後は被爆者の方に協力してもらい撮影日時や場所を特定し、その映像と現在の映像を重ね、後世に残す資料とする考えを示した。
「第3回 東長崎エコタウン研究会」
■研究発表
1.「リチウムイオン電池の現状と将来」
工学部電気電子工学科 山邊時雄 教授
2.「燃料電池の高性能化へ向けた研究」
工学部電気電子工学科 田中僚 助教
3.「長崎原爆記録フィルムのデジタル化と被爆の実相を『社会的記憶』にするための研究」
工学部電気電子工学科 大矢正人 教授