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田中義人情報学部知能情報学科教授が関わる実験成果が世界同時に記者発表される(2/16)

 独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)と大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構(KEK 鈴木厚人 機構長)を中心とする研究グループが、米国ブルックヘブン国立研究所(BNL)の国際共同研究で、相対論的重イオン衝突型加速器(RHIC)を用い、太陽中心温度の10万倍も高い、約4兆度の超高温状態を初めて実験室で実現することに成功した。
 この高温状態では、宇宙をつくる元素の構成要素である陽子・中性子が融けて、クォーク・グルーオンからなる新物質相「クォーク・グルーオン・プラズマ(QGP)」になっている。
 これは、理研BNL研究センターや日米科学協力事業「RHICにおける重イオン衝突実験」が参加するPHENIX実験による成果。
 PHENIX実験には、本学情報学部知能情報学科の田中義人教授や大学院生も参加しており、RHICを用いた高エネルギー重イオン実験の1つで、2010年2月現在で世界14カ国から71研究機関、500名あまりが参加する大型国際共同実験。
 日本からは、理研と米国ブルックヘブン国立研究所との共同研究の一環として、1995年から、理研、東京工業大学大学院理工学研究科、京都大学大学院理学研究科、立教大学大学院理学研究科の4機関が参加。
 また、高エネルギー加速器研究機構を中心機関として実施している日米科学技術協力事業(高エネルギー物理学分野)でも、1994年から、筑波大学大学院数理物質科学研究科、東京大学大学院理学系研究科、広島大学大学院理学系研究科を中心に、高エネルギー加速器研究機構、筑波技術短期大学、早稲田大学理工総合研究センター、長崎総合科学大学情報学部の7機関が参加している。
 田中教授の研究室では、高エネルギー物理学実験や宇宙線実験のための電子回路システムや大規模集積回路(LSI)の開発・研究を行っているが、宇宙の始まりの物質状態を研究する実験装置PHENIX RICH検出器用エレクトロニクスの開発において、田中義人研究室の本学大学院生が1997年より早稲田大学、東京大学の大学院生と共同研究を実施し、開発が完了した。

□記者発表詳細
 http://www.riken.jp/r-world/info/release/press/2010/100216/index.html

□関連トピックス
 /topics/old-topics/2005/05062005.htm

□長崎総合科学大学情報学部知能情報学科
 http://www.it.nias.ac.jp/haci/index.html

田中義人教授

田中義人教授