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学生・保護者の皆様へ「授業の再開」について

学生・保護者の皆様
                           

長崎総合科学大学

学長 池上国広

授業の再開について

   新型コロナウイルス感染症の感染拡大は、現代社会の基礎基盤を根こそぎ破壊しかねない重大な事態になっており、感染拡大とそれに伴う医療崩壊を阻止する努力がなされております。
   そのような中、長崎総合科学大学では、政府による緊急事態宣言の発令を受け、4月22日から5月10日までの期間、休校として授業及びクラブ活動を中止するとともに、学内への立ち入りを禁止しておりました。また、学外者の県外からの大学への来訪を基本的にご遠慮いただくとともに、県外寮生については、県外の自宅への帰省を中止させ、感染拡大に最大限の対応を行ってまいりました。

   一方で、本学は教育機関として、学生の皆様に学修する機会をできるだけ早く、可能な限り提供させていただくための方策を模索し、全国で始まっている遠隔授業の検討も進めておりますが、理系の大学として、演習・実験・実習等については、遠隔授業で対応することは困難であり、教育の質の面から、十分な教育効果を担保できません。

   本学では、既に学生の「教育を受ける権利」に重大な障害が生じていることを認識し、危惧しております。
   義務教育と異なり、高校生を越えた学生は、自らのキャリア形成の計画に従い、対価を払って教育というサービスを受けるために本学に入学していただきました。その権利を一方的に阻害することは、教育機関として耐えがたく、許されないことと考えています。

   長崎県は、感染者が4月17日に、17例目が判明して以降、現時点において新たな感染者は発生しておらず、文科省の文書などで触れられている「感染拡大警戒地域」には該当しません。
   また、5月4日に出され、期限が5月31日まで延長された緊急事態宣言においては、学校再開に関して、地域の状況を勘案してその時期を判断することとされています。
   更に5月5日、長崎県知事による県の対応においても、5月6日をもって大学への休業要請を解除すると発表されました。
   以上のことから本学では、危機対策本部の会議において5月11日から授業を再開することとし、学内での感染を防止するためのあらゆる努力を前提として、科目によって対面授業と遠隔授業を機能的に使い分け、より教育効果を担保できる授業形態をとることといたします。
   緊急事態宣言下で、公共交通機関を利用した通学に危険を感じる学生に対しては、公欠として扱い、不利益が生じないように別途対応してまいります。
   もちろん、長崎県内及び本学が絶対に安全であるなどとは考えず、先の政府の専門家会議で示された感染拡大防止のための「新しい生活様式」を実践することとし、下記のような対応を取って、学生にはできる限りの注意喚起を行うことを前提としております。

 

  • 学内においては、これまで同様に、すべての施設内では、マスクもしくはその代替物で鼻、口を覆い、飛沫飛散防止を厳密なルールとして徹底する。
  • 他県からの来学者などは、従来通りお断りをし、県境を越えた人間の移動には寄与しないようにする。
  • 3密を避けることに集中し、それが達成できない可能性がある場合は、当然施設利用を即刻停止する。その際の目安は、国立感染症研究所の発表する新型コロナウイルス感染症に対する積極的疫学調査実施要領における濃厚接触者の定義などにも十分注意を払う。
  • 判断の前提となる状況の変化が生じた場合は、すぐさま対応する。


   本学では、以上のような対応を取ったうえで、授業を再開いたしますので、保護者様におかれましても、ご理解、ご協力をよろしくお願い申し上げます。

以上