保健センター長 川添 薫
アウトドアレジャー・スポーツにおける
新型コロナ感染防止対策と留意点
はじめに
新型コロナ感染拡大に伴う飲食店での感染防御対策・会話の制限・マナーについては、厚生労働省等の具体的感染防止内容の指示が出されている中、アウトドアレジャーや屋外でのスポーツにおける感染対策や留意しなければならない内容につきましては、レジャー・スポーツの内容や活動内容が幅広く限定的でないことから、基本的な指針が出されていないのが現状である。
また、コロナ禍における不安や行動要求の制限などを少しでも緩和させる屋外での活動は、人々の精神衛生上極めて重要なリラクゼーション効果を促すと考えられ、感染防御の知識を十分に理解した上で行動することが重要となります。
今回、祝祭日・ゴールデンウィークの連休期間など、長崎総合科学大学学生、教職員に対するアウトドアレジャー・スポーツの基本的感染防止策と留意点についてまとめましたので、ここに書かれております内容を十分に理解した上で行動されてください。
1.キャンプにおける感染防御と留意点
新型コロナウイルス感染症により感染防御のためのホームステーが叫ばれている中、キャンプレジャーの需要が高まり、ソロキャンプや家族キャンプ、友達キャンプ等の急激なアウトドアキャンプブームとなっています。
- キャンプする際の感染対策・留意点
- マスク着用・手洗い(消毒)などの基本的感染防止マナーを守る。
- キャンプ場内での人混みを避ける。(受付場所・炊事場・トイレなど)
- テントの設営場所は他のキャンパーと密にならないように十分に間隔をあけて設営する。
- キャンプ場内では、できるだけ人が通る場所(通路など)を避けてテント設営を行なう。
- 風が吹く方向や、風の強さを考慮した上で、ある程度の気流の流れがある場所を選び、他のキャンパーの風下を避ける。
- テントの大きさは、出来る限り大きなテントを使用し、人数に対し余裕のある床面積とテント内の高さが確保できるものを使用する。
- テントは、2箇所以上の入り口がある風通しの良いテントを選び、虫除け用ネット等を用いることでテント内の換気に努める。
- キャンプ中は、テント内での会話は避け、空気の交換が絶えず行なわれているキャンプ用タープ等(日よけ)を設置し、人と人との間隔が十分に保たれる状態でマスクをした上で会話を楽しむ。
- バーベキュー時の感染対策・留意点
- 口に食品を入れるとき以外は、マスクをした状態で楽しむ。
- バーベキューコンロの周辺に集中して人が集まらないように留意し、焼けた食材を皿に採り、コンロから離れた場所で食材を口に入れる。
- 屋外のバーベキュー大会等で感染した症例もあるように、あくまでも 食事会と同じ考えで、大きな声を出すことなく、人との距離を確保した上で食事を楽しむ事が極めて重要である。
- 出来る限り少ない人数で、広い場所と風の流れを考慮して実施する。
2.アウトドアスポーツ時の感染対策・留意点(運動・スポーツ)
- 体調をチェック感染防止の3つの基本を守る。 ×密閉×密集×密接
- 平熱を超える発熱がある場合は実施しない。
- 咳、のどの痛みなど風邪の症状、だるさ、息苦しさ、嗅覚や味覚の異常、体が重く感じる、疲れやすいなどの体調では運動しない。⇒病院の受診
- 感染防止の基本である,他の人との十分な距離の確保・マスクの着用・手洗い・手指消毒など感染防止の基本を守り、家に帰ったらできるだけすぐにシャワーを浴びて着替える。マスクを着用したまま運動・スポーツをすると、水分補給を忘れたり、体温が下がりにくいことがありますので注意してください。
- マスクをしていつも通りの運動・スポーツをすると、運動強度が上がることがありますので、速度を落とすなど調整をしてください。息苦しさを感じた時はすぐにマスクを外すことや休憩を取る等、無理をしないでください。