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安達氏、早川氏の最終講義行われる(4/27)

4月27日(金)、今年の3月末で退職された工学部建築学科の安達守弘先生と早川和男先生の最終講義が10号館105講義室で行われ、参加した大学院生、学部生、教職員やOBなど両先生の最後の講義に聞き入った。

■安達守弘先生
 演題
 「スーパーストラクチャ(東京都庁)はどのようにして生まれたか」

安達先生はムトーアソシエイツ勤務時、東京都庁の設計コンペから建設に至る中で、構造家の武藤清氏や建築家の丹下健三氏との秘話や、これまでの経験に基づく構造家としての考え方などが話され、また、「コンピュータは出来上がったものを検証して人に説明する道具としては有効なんですが、ものの本質をつくるものではない。」と警告をした。

最終講義に駆けつけた池田武邦氏(本学名誉教授。(株)日本設計 名誉会長)は「設計計画をする立場の者として構造家の中にもこんな人がいるんだと強い印象を持っています」と安達先生について語り、「構造で非常に危惧するのはコンピュータに頼りすぎていること。自分の手で、自分の感性で見る。数字で判断するのは大間違え。感性で判断することは設計計画の立場から安心感がある。コンピュータは手段であって、基本は自分の感覚。自然に対する感性を養ってほしい」と安達先生の構造家として姿勢を称え、先生の話しを補足した。


■早川和男先生
 演題「私の研究 生活空間の研究」

早川先生は住居学、建築計画学等研究者の西山夘三氏の影響を受け、「土地問題」などの研究遍歴や、どのように考えて研究してきたかについて話しがなされ、「研究や学問は“方法論”が大事」「方法が間違っていると成果は出ない」と話し、「これからが私の出番」と意欲的に話しを締めくくった。


最後に両先生より「この大学には優秀な資源があります。それを活用し、それを守っていって欲しい」とメッセージが送られた。

安達守弘先生

安達守弘先生

早川和男先生

早川和男先生

池田武邦氏

池田武邦氏

花束贈呈後の両先生

花束贈呈後の両先生