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長崎総合科学大学第5回公開講演会を開催(11/28)

 長崎総合科学大学第5回公開講演会「電子技術が担う医療の高度化」が11月28日(土)、出島交流会館2階会議室にて、一般来場者、学生、教職員を含め75名の参加で開催された。

 2つのテーマで基調講演があり、はじめに「電子技術が担う医療の高度化」と題し、九州大学医学研究院教授 橋爪 誠 氏が、人体に負荷の少ない内視鏡治療の現状と最新の手術技術について講演した。
 現在の医療技術は、開腹手術をしなくても、小さな傷口での内視鏡外科手術が可能となる、その内視鏡の特徴と発展について解説。
 更に医療機器の高度技術化により人間の能力を超えた精密な操作を可能とした内視鏡手術ロボットについて、その実例を立体映像や放射線治療、遠隔操作の様子を紹介しながら詳しく説明した。

 次に「光学医療と医用工学機器の応用」と題し、長崎大学医学部歯学部付属病院光学医療診療部 磯本 一 氏が、内視鏡治療とその種類、構造、治療方法について、実際の内視鏡のビデオ映像を紹介しながら講演した。
 講演では、電子顕微鏡を応用し病原体組織を可視化する拡大内視鏡、蛍光線投射で病体を色素変化させ診断する光線治療、カプセル内視鏡とその構造及び画像診断システム、バルーン治療、切除ナイフの種類など、内視鏡による光学治療技術と医療機器の現状を詳しく説明した。また、普段では見ることができない内視鏡による治療の様子をビデオ映像で紹介した。

 続いてのパネルディスカッションでは「医療の高度化に伴う技術者の育成」と題し、4人のパネラーによる自己の実務経験や研究内容を発表し、臨床工学技士の意義、医療機器の高度化、臨床工学技士としてのスキルアップ、医師・看護士とのチーム医療の重要性を強調した。更に医療機器のハイテク化による臨床分野進出の可能性や、臨床工学技士の役割と期待についてディスカッションした。


●長崎総合科学大学 第5回公開講演会

「電子技術が担う医療の高度化」

◇基調講演1
 「電子技術が担う医療の高度化」
 講師:九州大学医学研究院教授 医師・医学博士
   橋爪 誠 氏

◇基調講演2
 「光学医療と医用工学機器の応用」
 講師:長崎大学医学部歯学部付属病院光学医療診療部医療 医師・医学博士
   磯本 一 氏

◇パネルディスカッション
 「医療の高度化に伴う技術者の育成」
  川根内科病院 臨床工学技士長・技術部長
   上原 智 氏
  長崎県臨床工学技士会 副会長・非常勤講師
   山口 雅史 氏
  長崎総合科学大学大学院電子情報学専攻2年
   水野 裕志
  長崎総合科学大学工学部電気電子工学科医療電子コース教授
   谷山 紘太郎


○工学部 電気電子工学科 医療電子コース
/faculty/engineering/clinical/

講師の橋爪氏(左)と磯本氏(右)

講師の橋爪氏(左)と磯本氏(右)

橋爪氏の基調講演

橋爪氏の基調講演

磯本氏の基調講演

磯本氏の基調講演

会場の様子

会場の様子

パネルディスカッションの様子

パネルディスカッションの様子